マークシートでの受検が主流だったストレスチェックですが、いまでは多くの企業でWeb 受検が採用されています。
なかには紙からWeb への切り替えを検討している企業もあるでしょう。
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この記事では、ストレスチェックをWeb で実施すべきなのか、また、実施した場合のメリットについて解説します。
目次
ストレスチェックはWeb受検にすべき?
それぞれの企業ごとに、働く人や就労環境が異なるため、一概に「必ずWeb受検にすべき」とは言えません。
ですので、必ずしもストレスチェックをWeb 方式に切り替える必要はないでしょう。
しかし、Web受検を採用する企業の広がりが示しているとおり、取り扱いの手軽さなど、多くのメリットがあるのも事実です。
それぞれの受検方法のメリットを解説します
Web受検のメリット
保管の手間などから解放される
紙(マークシート)を利用せずに、PCやスマートフォンからストレスチェックを受検するため、保管しておく場所が必要ありません。
ストレスチェックの受検結果は個人情報であり、受検後の調査票などは慎重に管理する必要があるため、多くの担当者さまが頭を悩ませていたのではないでしょうか。
Web受検であれば、調査票を保管しておく必要がないので、セキュリティ的にも安心です。
また、自分のスマホからストレスチェックを受検できるなどの手軽さから、受検率の向上も期待できます。
費用を抑えられる
ストレスチェックをWeb受検で実施することの最大のメリットの一つは、紙受検にくらべて費用を大幅に抑えられる点です。
企業や組織が大規模なストレスチェックを行う際、紙を用いた方法では多くの印刷費用、配布費用、そして回収・集計費用が発生します。
特に受検者が多い場合には、その費用は相当な額に膨れ上がります。
一方、Web受検では印刷や配布にかかる費用が一切不要です。
インターネットを通じて、迅速かつ効率的に受検者にストレスチェックを提供できるうえに、回収もデジタルデータとして行われるため、集計にかかる人的コストも削減されます。
また、リアルタイムでのデータ管理が可能となり、結果のフィードバックも迅速に行えるため、受検後のフォローアップもスムーズです。
マークシート受検のメリット
紙媒体のストレスチェックであれば、幅広い年齢層や業種にアプローチできます。
高齢者層はPCやスマホの扱いに不慣れな場合があり、マークシート方式のほうがスムーズに回答できるかもしれません。
また、ストレスチェック制度は業務の範囲内で実施されるべきものです。
そのため、一人ひとりにPCが支給されていない現場などでは、個人のスマホで回答してもらうよりも、マークシート方式を使用したほうがトラブルを避けられるかもしれません。
ミックス受検のメリット
Web受検とマークシート受検をミックスして実施すれば、管理の面倒な紙の量を最小限に抑え、さまざまな年齢層や業種の従業員にアプローチすることができます。
複数の事業場を抱える企業などでは、場所ごとに行っている業務が大きく異なる場合が多く、PCの有無などにばらつきがあるため、Webとマークシートを併用することで幅広く対応が可能です。
集団分析を行う場合、自社でミックス受検を実施している企業では、Webでの回答とマークシートでの回答を統合する必要があるため、担当者の負担が増えてしまいます。
しかし、ドクタートラストをはじめとしたストレスチェックサービスを利用すれば、ストレスチェックの準備から実施、データの統合、分析まで行ってくれるので、担当者の負担を大きく軽減することができるでしょう。
ただし、すべてのストレスチェックサービスがミックス受検を提供しているわけではありません。
Web受検の注意点
これからWeb受検の導入を検討している方はいくつかの注意点をおさえておく必要があります。
個人のメールアドレスやスマートフォンをつかう場合は事前に取り決めを行う
ストレスチェックは労働安全衛生法で定められた事業者の義務です。
(心理的な負担の程度を把握するための検査等)
第66条の10 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。
出所:労働安全衛生法
そのため、業務の範囲内で実施すべきとされています。
社用メールアドレスや個人PCがない場合、従業員の個人メールアドレスやスマートフォンを利用して、ストレスチェックを実施する必要があります。
この場合、個人メールアドレスやスマートフォンは個人の資産であり、個人資産を利用してのストレスチェックは業務の範囲内に収まらないという考えかたから、トラブルが発生する可能性も否定しきれません。
お互いが納得してストレスチェックを実施できるように、事前に労使間で協議を行い、合意を得ておく必要があるでしょう。
ストレスチェック規程の変更
マークシート方式でストレスチェックを行ってきた企業が、Web受検に移行する場合、ストレスチェック規程を変更する必要があるかもしれません。
ストレスチェックは衛生委員会の調査審議によって企業ごとに規程を策定し、運用されます。
ストレスチェックの手順
<中略>
ストレスチェック及び面接指導
① 衛生委員会等において、ストレスチェック制度の実施方法等について調査審議を行い、その結果を踏まえ、事業者がその事業場におけるストレスチェック制度の実施方法等を規程として定める。
出所:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル
そのため、Web受検に切り替える際も衛生委員会での調査審議が必要です。
事業者が一方的に押しつけるではなく、労使が一体となって行う衛生委員会において調査審議を行い、双方が納得するかたちでストレスチェック規程を変更して、Web受検を実施すべきでしょう。
個人情報の保護
ストレスチェックの結果については実施方法を問わず、5年間の保管が義務です。
Web受検では、倉庫などの保存場所は必要ありませんが、データの保管場所についてはセキュリティに十分留意する必要があるでしょう。
自社で実施している場合は、企業内ネットワークのサーバー内に保管し、外部機関にストレスチェックを委託しているなら、委託先にデータの保管まで依頼することもできます。
しかし、いずれの場合でも実施事務従事者が責任をもって保管することが大前提です。
外部機関に委託する際には、個人情報の取扱いが適切であることを示す「プライバシーマーク」を取得しているか確認しましょう。
動作環境
マークシート受検は調査票とペンさえあれば受検できますが、Web受検はPCやスマートフォンなどのデバイスが必要です。
なかにはPCやスマートフォンを持っていない従業員もいるため、受検環境を整備できるかの事前確認をしておきましょう。
ストレスチェックサービスによっては、フィーチャーフォンでの受検ができない場合もあるため、委託する前にしっかりと確認しておく必要があります。
ストレスチェックをWebで実施するなら
「さんぽみち」の運営元であるドクタートラストは、200万人の受検実績を誇るストレスチェックサービスを提供しています。
ドクタートラストのストレスチェックサービスは、Webとマークシートの両方に対応しているため、職場環境に応じた柔軟な対応が可能です。
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