ストレスチェックの相場は1人あたり300~1,000円であり、くわえて事前準備と面接指導の人件費も発生するため、決して安いとは言えません。
できるだけ安価にストレスチェックを実施したいというのが、企業担当者さまの本音ではないでしょうか。
そこでこの記事では、自社での実施を含め、ストレスチェックを安価に実施する方法を紹介します。
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目次
ストレスチェックは自社で安価に実施可能
ストレスチェックは自社で実施可能です。
産業医の選任は必要ですが、ストレスチェックの準備や実施、集計は外部に委託することなく自社で行えます。
ストレスチェックの自社実施のメリットとデメリットをお伝えします。
メリット
ストレスチェックを自社で実施する最大のメリットはコストを抑えることができる点です。
ストレスチェックの設問は以下のサイトから57項目版と80項目版を無料でダウンロードできます。
こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『ストレスチェック制度について』
もちろんストレスチェックは設問を回答するだけでなく、事前の準備や回答の回収、集計、集団分析などがありますが、すべて自社の担当者で行うことができればコストを大きく抑えることができるでしょう。
しかし、産業医への報酬や人件費は必ずかかるため注意が必要です。
デメリット
デメリットは担当者に大きな負担がかかる点です。
ストレスチェックを導入する際には、準備段階で決定しなければいけないことが膨大に発生します。
・設問数(57項目、80項目)
・実施形式(マークシート方式、Web方式)
・実施スケジュール
・実施対象者
・高ストレス者の判断基準
・高ストレス者への対応
・集団分析の実施方法
・結果の保管方法
くわえて、社内への周知や実施、面接指導の勧奨、実施後の改善なども自社で行わなければいけません。
ストレスチェックにかかわる業務は専門的な知識が必要なものもあるため、まったく知識の無い状態から導入していくのは非常に難しいでしょう。
また、ストレスチェックは個人情報を扱うため細心の注意が必要です。
もし、漏洩などの問題が発生した場合、企業の情報管理体制を問われることになるため、自社で行うストレスチェックには少なくないリスクが発生します。
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自社でのストレスチェックは安価だがおすすめできない
確かに自社でのストレスチェックは安価に実施可能です。
しかし、あまりにもデメリットが大きすぎるため、導入のノウハウのある企業以外は自社でのストレスチェックはおすすめできません。
少しでもコストを抑えるために自社でストレスチェックを実施しようとしたものの、導入に時間がかかってしまい、結局人件費がかさんでしまっては本末転倒です。
また、外部サービスによっては集団分析などを無料で提供している企業もあります。
集団分析を職場環境改善に活かせれば、離職率の低下や作業効率の上昇などの効果が得られるでしょう。
ストレスチェックは外部サービスを利用しよう
ストレスチェックを効果的に運用するのであれば外部サービスを利用するのがおすすめです。
外部サービスのなかには導入から実施、集計、連絡、集団分析まで、トータルサポートしてくれる企業もあります。
また、設問数や受検方式、言語を自由に選べるため、自社に合った形でのストレスチェック実施が可能です。
ストレスチェックは受検率が非常に重要なので、受検勧奨まで行っている外部サービスもあります。
特に、集団分析については外部サービスを利用することで、より詳細な結果を得ることができるでしょう。
集団分析は実施が義務とはなっていないものの、労働者のメンタルヘルスを考えるうえで非常に重要な役割を果たします。
外部サービスを選ぶときの基準
ストレスチェックを外部委託するときは、以下の点に注目して企業を選びましょう。
料金
当たり前ですが料金は重要な要素です。
ストレスチェックや集団分析がいくらメンタルヘルス対策に効果的でも、できるだけ料金は抑えたいと考えるのが当然でしょう。
しかし、金額だけで外部サービスを選ぶと失敗してしまうかもしれません。
たとえば、「安かったので契約したが集団分析がついていなかった」「オプションをつけたら結局高くついてしまった」ということもあります。
外部サービスごとに提供しているサービスが異なるため、ストレスチェックの料金を見るときは、金額だけでなくサービス内容にも着目しましょう。
受検方式・言語
ついつい確認を忘れてしまうのが受検方式と言語です。
Web方式とマークシート方式のどちらを使用するかで受検率が変わります。
一般的にはWeb方式のほうが受検率が高いといわれていますが、従業員の年齢層などによっても異なるため、どちらの方式で受検できるかをしっかりと確認しておきましょう。
外部サービスによってはWeb方式とマークシート方式を併用できる企業もあります。
そのほかのサービス
もし、外部委託した企業がストレスチェック以外の産業保健サービスを提供しているのであれば、包括的なサービスを受けることができます。
たとえば、産業医・保健師紹介や集団分析、職場環境改善サービス、健康セミナーの開催、外部相談窓口など健康経営のためのサービスは多く、それぞれを別の企業に委託していると、情報の共有が難しく十分に効果を引き出すことができません。
また、これらの実施にかかる費用も高額になるでしょう。
こうした産業保健サービスをまとめて提供している企業を選ぶことで、スムーズな情報の共有が可能になり、より高い効果が期待できます。
「このサービスはいらないな……」と思っても、企業が大きく成長していけば必要になってくる可能性もあるため、あとから追加できるように包括的なサービスを提供している企業を選びましょう。
さらに、外部サービスによってはまとめて契約することで割引を受けられる可能性もあります。
50人未満の事業場(小規模事業場)のストレスチェックも外部サービスを推奨
2024年11月1日、厚生労働省は「『ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会』の中間とりまとめ」を公表しました。
本中間とりまとめでは、現時点で「努力義務」とされている50人未満の事業場(小規模事業場)のストレスチェック制度について、十分な支援体制の整備等を図った上で、ストレスチェックの実施義務対象をすべての事業場に拡大することが適当であると方向性が示されました。
また、現在のストレスチェック制度について7割超の事業場が「外部機関に委託」していること、およびプライバシー保護の観点などから、外部サービスの利用が推奨されるとしています。
「安価」だけでなく「質」も大切
労働者が50人以上の事業場にとってストレスチェックは義務であり、仕方なく実施している企業も少なくありません。
こうした企業では「いかに安価に実施できるか」という側面が重要視されるでしょう。
もちろん費用は重要です。
しかし、ストレスチェックはメンタルヘルス対策において重要な役割を果たすものであり、「どうやってたくさんの人に受けてもらうか」「どうやって分析していくか」「分析によって得られた情報をどう活かすか」も非常に重要になってきます。
つまり、重要なのは費用とサービスのバランスです。
「値段が低い=質が悪い」ではありませんが、値段だけを見るのではなく、担当者からしっかりとヒアリングを行い総合的に判断しましょう。
「さんぽみち」の運営元であるドクタートラストでは、57項目版と80項目版に、オリジナルの睡眠に関する6項目を加えたストレスチェックサービス提供しています。
また、マークシート方式とWeb方式の両方に対応しており、日本語・英語・中国語・ポルトガル語・ベトナム語・インドネシア語でのストレスチェックが可能です。
さらに、事業場規模の大小、業種などを問わず、さらまざまな企業にサービスを提供してきた国内トップクラスの実績を有しています。
産業医・保健師紹介やオリジナルの集団分析、職場環境改善コンサルティングサービス、外部相談窓口なども提供しており、産業保健を丸ごとサポートできる環境が整っています。
受検人数によって費用も柔軟に対応できるため、お気軽にご相談ください。
<参考>
厚生労働省「『ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会』の中間とりまとめ」