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ストレスフルとは?要因や症状、ストレスチェックを活用した対処法を解説

ストレスフルとは?要因や症状、ストレスチェックを活用した対処法を解説

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職場で働く従業員は、様々な要因でストレスフルに陥る可能性があります。企業としては、ストレスフルな状態にある従業員の症状やサインにいち早く気づくことが重要です。

この記事では、ストレスフルとはどんな状態を指すのか、従業員にストレスを与える要因や症状、ストレスチェックを活用した対処法について紹介します。

ストレスフルとは

ストレスという言葉は、もともと工業用語として使われていました。
ある物体に負荷をかけ、物体が歪むことをストレス反応と呼んだのです。
物体に負荷がかかるのと同様に、外部からの刺激により心身に負荷が重なり、様々な変調をもたらすことをメンタルヘルスに応用した言葉がストレスです。

ストレスフルとは、辞書によると「ストレスを強く感じるさま」と、あります。
ストレスフルの「フル」は英語で「満ちている」という意味のため、ストレスが過剰な状態である、つまり、心身へ大きな負荷がかかっている様子がイメージできるのではないでしょうか。心身がストレスで満たされるとは、なんとも気持ちが悪い状態です。

ストレスフルな状態に至るには様々な要因があり、ストレスフル状態を見極めるための症状やサインがあります。
数学の問題のように答えが一つに決まっているものではないため、基本を理解した上で個に応じた対処ができると好ましい結果が期待できるでしょう。

ストレスがたまる要因

ストレスがたまるきっかけは、私たちの身体が何らかの「変化」にさらされたときです。悪い出来事だけではなく、就職や昇進などの喜ばしい出来事ですら「変化」であり、ストレスの要因となりえるのです。

参照:神戸市精神保健福祉センター ストレスマウンテン「ストレスランキング」

ストレスの要因:環境的要因

外部からの刺激に対して、人はストレスを抱えます。

過剰な業務量や単身赴任、労働条件の変化等、職場で散見される出来事が外部刺激としてストレスになります。抜擢を受けたことでの配置転換という喜ばしいことであっても、人にとってはストレスです。
性格や性別、年代などの違いでストレスの受け止め方は変わりますが、身近な環境変化はストレスフルな状況を作り上げる要因となることを心に留めておきましょう。

参照:精神神経学雑誌 夏目誠「出来事のストレス評価(PDF)」

ストレスの要因:身体的要因

身体的要因は、環境要因のように他者と苦難を共有することが難しいかもしれません。
体調不良や障害などが該当します。

前述の出来事尺度において、自身の病気や怪我のストレス度合いは高いレベルであることを示しています。
風邪などの治癒が早いものであれば一時的な負担で済みますが、ガンや難病など長期療養の必要な疾患や障害を負った際は、治療の効果や費用など生活への不安も増しますので、ストレスフルな状態を招きやすいのです。

ストレスの要因:心理的要因

心理的要因も、身体的要因と同様に個人差があります。

例えば、職場の人間関係に困り、夜も眠れないほど悩んでしまうことは誰しもあることですよね。その結果、食欲が落ちる、集中力を欠く、感情的になるなど、就労に支障を感じるほどの状態に発展することがあります。
不安や怒り、悲しみなどの負の感情は人のこころの中で大きく膨らむものなのですが、自分で抱えきれないほどに大きくなってしまうときにストレスフルな状態になります。

ストレスフルな人に多い症状・サイン

ストレスフルな状態にある従業員にいち早く気づくためには、ストレスを抱えることでどんな症状やサインがあらわれるのかを、知っておくことが大切です。
ここでは、「こころ」「体」「行動」の3つに分け、ストレスフルな従業員に見られる症状やサインを紹介します。

こころの面

従業員がストレスフルな状態に陥ると、こころのパワーダウンを招きます。活力が削がれ、悲しみや憂うつ感を覚えるようになるのですが、それに伴い、次のような行動の変化が見られるようになります。

<例>
・いつもよりネガティブな発言が多い
・表情が冴えない、笑顔が減る
・作業が雑になる、作業が遅い
・休みが増える、話しかけても反応が遅い
など

これらの変化は自分で気づくことが難しいものですので、周囲の方が気づくことが大切です。

体の面

ストレスによる変化は、こころだけではありません。
次のように体への変化を示すこともあります。

<例>
・食が細くなったようだ、やせてきた
・目の下にクマができている、眠れないという発言がある
・トイレに頻回に通う、自席に戻らない時間が長い
など

冒頭で述べた通り、ストレスは心身に負荷を与えます。
人の体はストレスを感じることで交換神経や副交感神経のバランスを崩してしまうため、身体的な不調にもつながるのです。

行動の面

ストレスフルな状態に陥ると、行動面の調和も取れなくなります。

<例>
・物事に消極的になる、人との交流を避ける
・飲酒・喫煙が増える
・身だしなみが悪くなる
など

積極性を失い人との関わりを避けると、業務連携に支障を来たし、結果的に生産性の低下を招きます。
一方、飲酒などの嗜好品の使用や身だしなみなどが乱れることで、遅刻早退が増える、整容を保てず不潔であるなど、社内外におけるイメージダウンを招くことが考えられます。

ストレスフルな職場の改善にはストレスチェックの活用がおすすめ

ストレスフルな状態は、病気ではありません。そのため、本人にも自覚が乏しく、周囲の方も気づきにくいのが特徴です。
メンタルヘルスの問題は目に見えないものだからこそ、対応が難しいものです。
万人が理解でき、解釈を共有するためには、目に見えるデータが欲しいと考える方も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめなのが、ストレスチェックの活用です。
ストレスチェックは、従業員のストレス状態を数値で確認するために実施するものです。メンタルヘルスの専門性が無くとも従業員のストレス状態を管理することができ、高ストレス者へ推奨される産業医面談を活用することで、早めのメンタルヘルスケアに取り組むことができます。
すでにストレスチェック制度を導入している事業場においても、ストレスチェックを存分に活かしている事例は限られている現状があります。他社の事例などを参考としながら、組織に合った取り組みにアレンジしていくことが理想的です。

厚生労働省よりこのような事例紹介が公開されていますので是非ご参照ください。

参照:厚生労働省 こころの耳「職場のメンタルヘルス対策の取組事例」

まとめ

今回は、ストレスフルとはどんな状態なのか、ストレスがたまる要因や、従業員が発する症状やサインの例を紹介しました。
ストレスフルな状態は誰にでも起こりうるものですが、メンタルヘルスの問題として深刻化していないからこそ、早めの対処により速やかに問題が解消できるものでもあります。
また、ストレスフルな職場の状態を回避するには、ストレスチェックの活用もおすすめです。
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<参照>
厚生労働省 こころの耳「ストレスへの気づき」

この記事を書いた人

精神保健福祉士 八島

精神保健福祉士 八島

精神保健福祉士として精神科医療や障害者福祉に携わり、たくさんの医師や看護師、諸先輩方から臨床を教わってきました。