できるだけ安価にストレスチェックを実施したいというのが、企業担当者さまの本音ではないでしょうか。
そこでこの記事では、自社での実施を含め、ストレスチェックを安価に実施する方法を紹介します。
目次
ストレスチェックは自社で行える
ストレスチェックは自社で実施可能です。
産業医の選任は必要ですが、ストレスチェックの準備や実施、集計は外部に委託することなく自社で行えます。
ストレスチェックの自社実施のメリットとデメリットをお伝えします。
自社で行うメリット
ストレスチェックを自社で実施する最大のメリットはコストを抑えることができる点です。
ストレスチェックの設問は以下のサイトから57項目版と80項目版を無料でダウンロードできます。
こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『ストレスチェック制度について』
もちろんストレスチェックは設問を回答するだけでなく、事前の準備や回答の回収、集計、集団分析などがありますが、すべて自社の担当者で行うことができればコストを大きく抑えることができることから、ストレスチェックを安価に行うことにつながります。
しかし、産業医への報酬や人件費は必ずかかるため注意が必要です。
また社員の個人情報を外部に渡す必要がないため、プライバシー保護が強化されます。
自社で行うデメリット
デメリットは担当者に大きな負担がかかる点です。
ストレスチェックを導入する際には、準備段階で決定しなければいけないことが膨大に発生します。
・設問数(57項目、80項目)
・実施形式(マークシート方式、Web方式)
・実施スケジュール
・実施対象者
・高ストレス者の判断基準
・高ストレス者への対応
・集団分析の実施方法
・結果の保管方法
くわえて、社内への周知や実施、面接指導の勧奨、実施後の改善なども自社で行わなければいけません。
ストレスチェックにかかわる業務は専門的な知識が必要なものもあるため、まったく知識のない状態から導入していくのは非常に難しいでしょう。
さらに、ストレスチェックを自社で行う場合は、人的リソースや時間が必要となり、業務を圧迫する可能性も否めません。
また、ストレスチェックは個人情報を扱うため細心の注意が必要です。
もし、漏洩などの問題が発生した場合、企業の情報管理体制を問われることになるため、自社で行うストレスチェックには少なくないリスクが発生します。
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ストレスチェックを自社で行うために必要な体制とツール
ストレスチェックの実施の流れは、自社で行う場合も外部のサービスを利用する場合も大きく変わりません。自社で行う場合に固有の課題は、次の3つを社内で用意できるかどうかです。
実施者を確保する
実施者になれるのは、医師、保健師、または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師です。実施者は、調査票や高ストレス者の選定基準について意見を述べ、結果を本人に通知し、面接指導の要否を確認します。社内に医療職がいない場合は、選任している産業医などに依頼する必要があります。
人事権を持たない実施事務従事者を決める
調査票のデータ入力や結果の出力などの事務は、実施事務従事者が担います。人事権を持つ人は、実施者にも実施事務従事者にもなれません。人事担当者が少ない会社では、誰が事務を担うかが最初の壁になります。
厚生労働省の実施プログラムを使う
厚生労働省は、受検、高ストレス者の選定、結果の出力、集団分析に使える「ストレスチェック実施プログラム」を無料で提供しています。調査票の配布や集計を自社で行う場合は、このプログラムを使うのが一般的です。
自社で行うのが難しい場合の判断基準
次のいずれかに当てはまる場合は、自社だけで行うと法令違反や情報漏えいにつながるおそれがあります。業務の一部または全部を外部のストレスチェックサービスに依頼することを検討しましょう。
- 実施者になれる医師や保健師などを確保できない
- 人事権を持たない人の中から実施事務従事者を選べない
- 結果を閲覧できる人を限定し、安全に保管する仕組みを整えられない
- 高ストレス者の面接指導を担う医師を手配できない
- 集計や集団分析を行う人手や知識が社内にない
実施者だけを外部の医師や保健師に依頼し、事務は社内で行うといった分担も可能です。外部のサービスに依頼できる業務の範囲は、以下の記事で解説しています。
依頼先を選ぶ際の判断基準は、以下の記事を参考にしてください。
ストレスチェックを効果的に運用するのであれば外部サービスを利用するのがおすすめです。
外部サービスのなかには導入から実施、集計、連絡、集団分析まで、トータルサポートしてくれる企業もあります。
また、設問数や受検方式、言語を自由に選べるため、自社に合った形でのストレスチェック実施が可能です。
ストレスチェックは受検率が非常に重要なので、受検勧奨まで行っている外部サービスもあります。
特に、集団分析については外部サービスを利用することで、より詳細な結果を得ることができるでしょう。
集団分析は実施が義務とはなっていないものの、労働者のメンタルヘルスを考えるうえで非常に重要な役割を果たします。
そのほか、ストレスチェックサービスの選び方については、以下の記事をご参考ください。
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よくある質問(Q&A)
Q1. ストレスチェックを自社で行うには何が必要ですか?
主に、実施者、実施事務従事者、調査票を配布・集計するツールの3つが必要です。実施者になれるのは、医師、保健師、または厚生労働大臣が定める研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師です。社内に医療職がいない場合は、選任している産業医などに実施者を依頼します。
Q2. 人事担当者がストレスチェックの事務を担当できますか?
人事権を持つ人は、その人事権の対象となる労働者について、実施者にも実施事務従事者にもなれません。ストレスチェックの結果が人事評価や配置の判断に使われることを防ぐためです。自社で行う場合は、人事権を持たない人の中から実施事務従事者を選ぶ必要があります。
Q3. 自社で行う場合、どのツールを使えばよいですか?
厚生労働省が無料で提供している「ストレスチェック実施プログラム」を使う方法が一般的です。受検、結果の集計、高ストレス者の選定、集団分析に対応しています。
Q4. 自社で行うのが難しい場合はどうすればよいですか?
実施者を確保できない、人事権を持たない実施事務従事者を選べない、結果を安全に保管できないといった場合は、業務の一部または全部を外部のストレスチェックサービスに依頼することを検討しましょう。実施者だけを外部の医師や保健師に依頼し、事務は社内で行うといった分担も可能です。








