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働き方・産業保健

【2024年度版】衛生委員会のネタ切れにお困りの方へ!月ごとのテーマ例を紹介

衛生委員会は毎月行うため、そのテーマ決めにお困りのご担当者さまも多いのではないでしょうか。
この記事では、衛生委員会のネタ切れを解消する月ごとのテーマ例や2024年に取り上げるべきテーマサンプルをご紹介します。

衛生委員会で話し合うべき議題

衛生委員会では、社内全体の安全衛生に関する計画の策定や報告などを行います。
具体的なものとしては以下の内容があります。

  • ストレスチェック実施計画策定・実施後の報告
  • 健康診断の実施状況や結果の報告
  • 長時間労働の報告や対応についての協議
  • ヒヤリハット事例の報告と共有
  • 労災事例の報告と共有
  • 休職者の状況の報告と共有
  • 現在取り組んでいる安全衛生に関わる施策の進行状況の報告
  • 産業医の衛生講話

衛生委員会のテーマを決めるポイント

衛生委員会のテーマを決めるポイントとして以下の3つのポイントを意識しましょう。

  • 季節に合わせたテーマ
  • 時事ネタ
  • 企業に合ったテーマ(労災事例など)

まずは「その季節にはどんな健康被害が起きやすいか」という視点が重要です。
例えば、1月は新年会などでお酒を飲む機会が増えるためアルコール関連のテーマが好まれるでしょう。また、「5月病」という言葉もあるように、メンタルヘルス不調が多発する5月はメンタルヘルスケアに関するテーマがぴったりです。
そのほか、7、8月は熱中症のテーマ、10、11月はインフルエンザなどの感染症のテーマと、季節ごとに考えていくのが良いでしょう。

世の中で注目されている話題をテーマにするのもポイントのひとつです。
2023年の9月に「心理的負荷による精神障害の認定基準」が改正され、カスハラ(カスタマーハラスメント)も労災認定基準のひとつに加えられました。
こうした産業保健関連の法改正などに合わせてテーマを決定することで、情報を共有でき、社内の認識統一につながります。

また、それぞれの企業にあったテーマを考えることも重要です。
階段の上り下りが多い職場ではつまずき転倒防止、PC作業の多い職場では目や姿勢に関するテーマなどを話し合うと、非常に有意義な衛生委員会となるでしょう。
実際に職場で起こりがちな労災をテーマにするためには、日ごろの調査を行い、職場環境を正確に把握して、そこで働いている従業員が抱いている悩みや問題をすくい上げる企業側の努力が求められます。

衛生委員会のテーマ決めの注意点

衛生委員会実施のノウハウがない企業が行ってしまいがちなのですが、産業医にテーマ決めを任せてしまうのはNGです。
あくまでも産業医は議題についてのアドバイスを行う立場であり、テーマの決定などを含めた衛生委員会の運営は企業主体で行う必要があります。

また、個人が特定される可能性があるようなテーマも避けてください。
実際の名前を挙げて長時間労働やメンタルヘルス不調などの議題を設定してしまうと、個人の特定につながってしまいます。
健康診断やストレスチェックなどの結果は個人情報であり、取り扱いには十分留意しなくてはいけません。
そのため、衛生委員会で取り上げる際にも、個人が特定されないような配慮が求められるでしょう。

衛生委員会で使える月ごとのテーマ例

4月 ■安全衛生の法令確認・情報共有
■健康診断の周知
■受信勧奨について
5月 ■若手社員・単身者向け食事改善
■たばこ対策・禁煙の推進 (5月31日世界禁煙デー)
6月 ■長時間労働の防止と対策
■夏季厚生活動の計画的な取得の推進
7月 ■夏バテ予防・食中毒予防
■全国安全週間について
8月 ■熱中症の予防
■腎臓・尿酸・痛風予防
9月 ■ストレスチェックの受検勧奨
■防災対策の確認 (9/1防災の日)
10月 ■健康診断の受診状況確認
■メンタルヘルスについて (10/10世界メンタルヘルスデー)
11月 ■冬場の感染症状況確認
■交通事故低減
12月 ■腰痛・肩こり・冷え対策
■年末年始太り防止
1月 ■アルコールとの付き合い方
■ストレスチェック集団分析の活用
2月 ■健康診断後の二次検査受診状況
■睡眠時無呼吸症候群について
3月 ■今年度の衛生活動総括
■翌年度の年間計画立案

2024年度の衛生委員会テーマサンプル

基本的には前述した3つのポイントを意識することで、各月の衛生委員会のテーマが決まっていくでしょう。
そのうえで、2024年度にぜひ取り上げていただきたいテーマをいくつかご紹介します。

近年、次第に注目され市場も拡大している筋トレ」関連のテーマは2024年度に取り上げていただきたいテーマの一つです。
世界的に「健康志向」というトレンドがあり、新型コロナウイルスなどによる健康不安が重なった結果、多くの人の健康意識が高まりました※1。こうした状況を背景に、筋トレを行う人口が増え続けています※2
現在では、コンビニなどにもプロテインを多量に含む商品が並び、社会全体として大きな関心が寄せられており、こうしたテーマを話し合うことで衛生委員会が有意義なものとなるでしょう。

そのほか、新型コロナウイルスの5類感染症に移行によって、マスクをしない生活が戻ってきたことで、インフルエンザなどの季節性の感染症が増加しています。
そのため、改めて感染症予防について衛生委員会で話し合うのも大きな意味があるのではないでしょうか。

※1 笹川スポーツ財団「筋トレ人口」
※2 明治安田生命「明治安田生命「健康」に関するアンケート調査を実施」

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