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メンタルヘルスと睡眠の関係は?睡眠不足の兆候がある従業員への対処法

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メンタルヘルスケアのための睡眠効率を考えたことはありますか。
人には適度な睡眠時間や適切な睡眠の取り方があり、睡眠はメンタルヘルスケアのためには欠かせないテーマです。

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そこで今回は、メンタルヘルスと睡眠の関係や、睡眠不足の兆候がある従業員への対処法について考えてみましょう。

メンタルヘルスと睡眠の関係

メンタルヘルス不調と睡眠には密接な関係があり、健やかな毎日を過ごすためには、質の良い睡眠を取ることが欠かせません。
質の良い睡眠を取るためのポイントについては、厚生労働省より次のような提言がなされています。

① 睡眠量

年代で必要な睡眠時間に差がありますが、25歳で7時間程度、45歳で6.5時間程度必要であると言われています。

② リズム

人は昼行性ですので、朝に起き、夜に眠るリズムが自然な流れです。
夜中の食事やスマートフォンの使用、朝食の欠如は体内リズムを狂わせますので、良い睡眠には適しません。

③ 質

朝起きたときに「よく眠ったな」と感じる質の良さが大切です。
適度な運動で体をほどよく疲労させる、カフェインを夕方以降は控え睡眠に備えるなどの取り組みが奏功します。

これらは、質の良い睡眠に必要な基本的なポイントですが、現代の働く人にとっては意外と難しいのではないでしょうか。

ストレスで眠れないことも?従業員が睡眠不足に陥る原因

ストレスに過分にさらされると、入眠できない、睡眠の途中で目が覚めるなど、睡眠に支障をきたすことがあります。
そこで続いては、従業員が睡眠不足に陥る原因について見ていきましょう。

残業で帰宅時間が遅い

まずは従業員の普段の生活を例に、睡眠時間を考えてみましょう。
従業員は、1日の業務を定時内に終えた場合でも、一日24時間のうち9時間は会社内に拘束されます。
通勤時間を往復2時間とすると、11時間。
それに加え、食事やその準備、入浴等の生活時間がある上に、人はロボットのようには過ごせませんから一息付く時間も必要です。
さらに残業時間が増えると、その分睡眠時間にしわ寄せがくることになります。

テレワーク敢行のため、運動不足

睡眠は心身の疲労を回復するための時間ですので、適度な疲労も必要です。
休日に漫然と過ごすと夜に目が冴えてしまうのは、日中の刺激が乏しく体が疲労できなかったためでもあります。
昨今はテレワークの整備が急速に進み、通勤や外出、趣味の場が激減しました。
テレワーク敢行による運動不足が睡眠不足を引き起こす可能性もあるでしょう。
テレワークを長く続けている従業員の場合、普段と様子が違っていたとしても、気がついてもらいにくいというデメリットがあります。

就寝前の飲酒や喫煙

アルコールとタバコも、質の良い睡眠を妨げる原因となる場合があります。
たとえば、就寝前の飲酒の場合、確かに眠気を感じる効果はありますが、体がアルコール代謝のために覚醒状態となるため、睡眠が途中で途切れてしまう傾向にあります。
喫煙については気持ちを高ぶらせる効果しかないため、休息が目的である睡眠には適した嗜好品ではありません。
飲酒と喫煙、いずれにおいても入眠の2時間ほど前までに終えることが推奨されます。

夜中のコンビニ利用

眠れないとき、なんとなく夜間にコンビニエンスストアへ出かけて買い物をしたりする行為も、睡眠には良くありません。
コンビニエンスストアの照明は、日中の太陽光に匹敵するほどの明るさです。
光は人を覚醒状態に導く効果がるため、夜間に長時間人工的な照明に当たることで、質の良い睡眠を妨げることがあるのです。

不安やストレスを抱えて眠れない

睡眠の質には、メンタルの状態も影響します。
職場や家庭、個人的なことなど、私たちは常に何らかの課題に向き合っているものですよね。
考えすぎて眠れない、寝なければいけないと思うから眠れないなど、気がかりなことや考えごとは脳を活性化させます。
ストレスが高まることが原因で睡眠不足に陥る従業員も珍しくありません。

スマホやゲームに熱中してしまう

眠れないときに、ふとスマートフォンを操作したり、見つめたりする行動も、質も良い睡眠を得るためには、避けたほうが良いでしょう。
スマートフォンが発するブルーライトは、人にとっては覚醒効果の高い刺激の強い光であることは有名な話ですよね。

ところが、スマートフォンが生活に馴染んでいることで無意識のうちに手に取り、刺激を受けてしまうことが珍しくありません。
加えて、ゲームなどで興奮することで、ことさら眠れない原因となるでしょう。

睡眠不足やメンタルヘルス不調が仕事に与える影響は?

睡眠不足はメンタルヘルス不調を招く恐れがありますが、それにより仕事にはどのような影響が考えられると思いますか。
ここからは、従業員の睡眠不足による業務の弊害を考えてみましょう。

疲労の蓄積によるミスやトラブルの多発

睡眠は心身の疲労を回復する時間です。
つまり、睡眠が不足するということは、疲労が十分に浄化できないということ。
疲労が溜まると、業務の継続力が落ち、思考力、気力、感情コントロールなどの種々の能力に弊害が見られるようになり、メンタル不調に陥ってしまいます。
日ごろ見過ごさないミスも目に留めることができず、ミスやトラブルを引き起こす要因となります。

作業効率の低下

作業効率を上げるためには、思考力や行動力が欠かせません。そのため、睡眠不足により十分に考えることができず、思い立ったときに体が動かないことで、作業効率は低下するでしょう。
一方、前述の通りミスやトラブルが増えれば、作業量は増えてしまいます。
考える力が衰えているにも関わらず作業量が増えれば、さらに負担が高まるという悪循環が起こります。

気力や食欲の低下

睡眠により脳の疲労を十分に回復することで、人は毎日健康的な気持ちで活動することができます。
ところが、それができないことで脳が機能的に働かず、気力や食欲、物事への関心の低下などこころのパワーダウンを招きます。

不調は一時的なものであれば多少の休息で回復しますが、長らく続くと「症状の固定化」と呼び、改善が難しい状態になります。

気持ちのコントロール不良:人間関係の悪化

睡眠不足は、感情コントロールにも影響を及ぼします。
人のこころは脳が管理していますので、その機能が低下することで自身の感情を適切に管理することが難しくなるのです。
些細なことに苛立ち、人を許容することができなくなります。

結果的に健康的な状態であれば許せることが許せなくなり、職場内で対人トラブルを起こしやすい状態になるのです。

睡眠不足・メンタルヘルス不調の兆候がある社員への対処法

睡眠不足によるメンタルヘルス不調を来たす従業員を早期に発見するためには、ストレスチェックの実施が効果的です。
ストレスチェックは従業員のメンタルヘルス状態を数値的に示唆しますので、誰もが理解できるツールです。

産業医を併せて活用することで、メンタル不調の原因を探ることも可能です。
面談では体調をこまやかに確認しますので、睡眠状況等、何が原因でメンタルヘルス不調が起こっているのかを検討することができます。

その後は、業務過多や睡眠時間が極端に短いなど、日々の暮らしの中で問題となる点を確認することが望ましいですね。
業務問題など職場内で取り組めることであれば、率先して職場環境改善に臨む良い機会となります。

まとめ

メンタルヘルスと睡眠には深い関係があり、メンタルヘルス不調の改善は、マニュアルがあれば対応できるというものではありませんので、専門的な知見が欠かせません。
しかし、専門職との連携が不十分なことも珍しくなく、残念ながら誤った対応につながる例が絶えないものです。
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